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子宮腺筋症の西洋的治療
1.薬物療法

疼痛に対して、プロスタグランジン合成阻害剤などを処方する。

2.偽妊娠療法

月経量の減少作用と月経困難症の軽減。

3.ダナゾール療法

ダナゾールは、ヒトゴナドトロピン(LH・FSH)の周期性ピーク(mid-cycle surge)を制御して排卵を抑える。しかし、エストロゲン値は、30~50pg/mlと低値を示すが、GnRHアゴニストに比べ、エストロゲンの抑制は軽い。薬理作用として、子宮内膜症に対する直接作用がある。

更に、子宮内膜細胞のDNA合成を阻害し、子宮内膜の増殖を抑制する。 副作用として最も多いのは、体重増加で、体重増加が3~5kg増加が85%とにものぼるとの報告もある。生化学的には、10%の人に、GOT・GPT値の上昇が見られる。不正出血は、10%~20%に見られる。また、稀に血栓症の報告がある。

4.GnRHアゴニスト療法

GnRHアゴニストは、ペプチドホルモンであり、経口投与では吸収されないので、点鼻薬や皮下注射で使用される。副作用としては、低エストロゲン状態による更年期様用症状で、のぼせ感やほてり感、頭痛、肩こりなどである。

特に注意すべき副作用は、骨塩量の低下である。GnRH投与では、血中エストロゲン値が、30pg/mlと低下してしまう。薬剤療法の再発率は3ヶ月から2年で約30%~50%と高く、重症例の方が高い再発率を示す。