子宮腺筋症の病理学所見・原因・症状
病理学所見
1.肉眼的所見
子宮は、全体的に増大し、大きさはガチョウの卵大から超手拳大の大きさのものが多いです。病巣は、筋層内にあって弾力性があり、その割面は境界不明瞭で桃赤褐色が見られます。
2.組織学的所見
組織学的には、内膜間質細胞だけの腺筋症の病巣は見られますが、内膜腺細胞だけの子宮腺筋症の病巣はなく、子宮筋層内では、間質細胞は筋束の間にびまん性に浸潤していて、腺筋症部分と正常筋層との間に境界が認められます。
原因
1.子宮内膜からの侵入
子宮筋層に子宮内膜の間質細胞が侵入し、続いて腺細胞が侵入していくためです。
2.卵巣ホルモン
エストロゲンの持続投与により子宮腺筋症が発生します。
症状
- 月経痛・月経困難・下腹部痛
- 性交痛・排便痛
- 過多月経・不正出血
- 不妊